大学の教員・職員へのみち

医療系大学の人事が見た教員・職員になれる人、なれない人

高学歴な理学療法士養成の大学教員

医療系の中でも、いわゆるリハビリ系のPT、OT、STの大学教員になるにはどうすればいいだろうか。

 

まずはPT、つまり理学療法士を目指す大学教員になるにはどうするか。

 

まずは博士号を取らないと、ほぼ話にならないことを認識した方がいい。

 

OTやSTはそこまでではないが、PTは協会あげて学位の取得を推奨しているように見える。結果として、PT教員は高学歴が多い。

 

OTやSTとは違って、どちらかというと体育会系のノリのPTが高学歴なのは意外な気がする。助教クラスですら大半は博士を持っている印象だ。近年、さらにその傾向が高まっているように思える。

 

しかも、当然のように臨床を続けながらである。これはPTの世界では当たり前の事のように思える。

 

なので、まずは博士を取るのを最優先にするのがいい。

 

ところが、OTやSTとは異なって、専門領域があまり問われない。ここが不思議なところで、結果的に運動器の専門家が固まったりする。スポーツトレーナーを志してPTの道を歩む人も多いので、当然の結果だが、今後はそうはいかないと思われる。専門領域ごとに分かれて行くことになると思う。

 

狙い目の専門領域を見つけるのは難しいが、ホットなのは、医療工学系である。例えばHALのような介護支援ロボットのリハビリへの応用である。工学の知識が問われるので、専門家が少ない。今なら重宝がられる分野である。

 

その他では循環器系のリハビリも注目度が高いように思える。この領域も人材が少ない。

 

少なくとも、3次元動作解析での研究は最先端の研究ではなくなり、これをベースにして次のステップへ進み始めているようだ。時代遅れにならないように研究を続けるにがPT教員には必要だ。

 

またOTやSTは臨床現場で相変わらず不足気味だが、PTは充足し始めているので、PT教員をめざすなら潰れそうにない大学を選ぶべきである。この点は看護と同じといってもいい。

 

それとPTの公募は意外と少ない。これはPTに限ったことではなく、リハ系の傾向かもしれない。公募ではなく、指導教官などからの声がけが多いようだ。